土佐穴内駅 (土讃線)
駅番号:D31

住所高知県長岡郡大豊町穴内
開業日1934年10月28日
電略ナイ
標高235m
乗降客数 (1989年)86人
(1999年)28人
形態片面1面1線
主な設備




 人家もまばらな山間にある、普通列車のみが停車する片面ホームのみの無人駅。
 和田トンネルを出てすぐのところにある。

 開業当時の駅舎は老朽化の末に遅くとも1980年代に取り壊され、長い間跡地には何も無い状態でホームに屋根付きの簡易な待合所があるのみであったが、現在は地元が建てたと思われる簡易な待合所と駐輪場の屋根がある。
 なお、元の駅舎のコンクリートの基礎などは、今も残っている。

 現在、土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線に「穴内駅」が存在するが、これはかつて存在した土佐電鉄の「穴内駅」の近くで、土佐穴内駅が開業した当時はまだ営業中であったため、国鉄駅の方に「土佐」を冠している。


 2010年度にバリアフリー対応工事が行われ、ホームの一部が嵩上げされた。


 ホームは片面のみの1面1線。
 2010年度にバリアフリー化対応工事として、入口階段から上がった部分のホームが、21m車1両分のみ嵩上げされた。

 だが、通常こういった構造の駅ではバリアフリー化工事の際に同時に設けるはずの、車椅子用のスロープが設置されておらず、車椅子では自力でホームに上がることができない構造となっている。


 かつて駅舎があった跡地には、2012〜2014年度頃に、おそらくは地元の費用拠出によって待合室と自転車等置き場の屋根が設置された。


 かつて「1番線」または貨物側線があった痕跡もある。

 構内下り方にある83kmのキロポスト。

 上り方には第2閉塞信号と、その先には和田トンネルが口を開けている。

 和田トンネル開通前の旧ルートは左にカーブしており、線路左側の平場はその名残。


 ホームには構内通路の痕跡もあったが、2010年度のホーム嵩上げ工事の際に、新たに作られた階段の下にに埋まる形で見えなくなってしまったが、その埋めた痕跡はくっきりと残っている。

 もう一つの、業務用の職員専用構内通路だったと思われる階段は、ホーム嵩上げ位置から外れているため、今でも残っている。

 駅名標。


 駅舎のあった跡地はかなりの長期間、何もない更地の状態で駅前広場となっていた。


※2010年10月27日撮影

 嵩上げ前のホームの様子。


※2008年4月6日撮影

 2010年のホーム嵩上げ前まで残っていた、元の構内通路階段の痕跡。


※2008年4月6日撮影


 2001年当時の様子。

 ホームは嵩上げ前で、ホーロー製の駅名標もまだ残っていた。
 古い出入口階段があり、そこには手すりが付いていなかった。


※2001年8月30日撮影


旧線トンネル跡

現在の和田トンネル経由のルートは1954年に開通し、それまでの川沿いの旧線は廃線となって現在は県道となっている。
その途中にトンネルが1箇所あり、その坑口は現在もまだ残っている。

 駅前の道路を300mほど行ったところにある、旧線のトンネル出口(穴内側坑口)。

 なお、現在はこの坑口前には民家が建っているので、このアングルでの撮影は不可能。


※2008年4月6日撮影


 このトンネルの大田口側の坑口は今でも間近に見ることが出来る。


※2018年11月29日撮影(以下6枚とも)



 廃線から既に60年を過ぎているが、今でも明瞭な路盤跡と側壁が残る。


 銘板等は既に残っておらず、辛うじて坑口右側の「72」の文字が判別できる程度。





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