本四備讃線 <児島〜宇多津>

 本四備讃線の起点は、宇野線の茶屋町駅である。

 JR西日本とJR四国の境界は児島となっており、また児島駅はJR西日本に所属することから、JR四国管内には「本四備讃線の駅」は無い(宇多津駅は予讃線の駅である)。

 また本四備讃線は所属駅全てが高架駅となっているのも特徴で、更に地上部は全線が新幹線並のスラブ軌道となっている。
 茶屋町から児島までは1本のロングレールで継ぎ目無く繋がっており、その長さは11.5キロにもなる。


 瀬戸大橋の海峡部の開通は1988年4月10日であったが、陸上部である茶屋町〜児島間については、瀬戸大橋博覧会の開幕に合わせて、一足早く3月20日に開業している。


 なお、一般に「瀬戸大橋線」と呼ばれているのは、宇野線 岡山〜茶屋町間/本四備讃線 茶屋町〜宇多津間/予讃線 坂出〜高松間を包括した愛称であり、山手線や京浜東北線などに類するモノである。



 また、本四備讃線の四国側終点は宇多津駅であり、坂出ではない。

 香川県側の瀬戸大橋取付部は、橋から高松・高知・松山いずれへも直通できるように大きなデルタ線を描いており、橋から高松方へ直通する短絡線は、信号設備上から言えば宇多津駅構内の扱いとなる。
 時刻表の快速マリンライナーの時刻を見ると、見た目には通過しないはずの宇多津駅の所に通過マークが記されているのもそのためである。


営業キロ駅名(読み)開業年月日ホーム形態主な施設備考
0.0(茶屋町)(ちゃやまち)1910. 6.12 島式
2面3線
EV ES高架駅
2.9(植松)(うえまつ)1988. 3.20 対面
2面2線

高架駅
5.6(上之町)(かみのちょう)1988. 3.20 対面
2面2線

高架駅
9.7(木見)(きみ)1988. 3.20 対面
2面2線

高架駅
12.9(児島)(こじま)1988. 3.20 島式
2面4線
み旅
EV ES
高架駅
31.0(宇多津)うたづ1897. 2.21 島式
2面4線
高架駅



茶屋町

<茶屋町駅>

 本四備讃線の起点、茶屋町。

 瀬戸大橋開通前はその名のとおりのいささか古びた駅だったが、本四備讃線開通を機に2面3線のホームを持つ高架駅に生まれ変わった。

 倉敷市の中心部へは、ここからバスに乗り換える方が列車よりも早い。

 快速「マリンライナー」は全列車停車するが、特急は停まらない。

<児島駅>

 JR西日本とJR四国の境界駅。

 乗務員の交替が必要となるため、全ての列車が停車する。
 かつては児島を通過する特急列車が存在しており、その場合は乗務員は多度津、又は坂出で交替していた。

 濃霧や強風などで列車抑止(運転を一時見合わせること)となった際に少しでも多くの列車を滞留できるように、構内有効長がかなり長く取られているのが特徴である。

南北備讃瀬戸大橋

 国立公園・瀬戸内海にその偉容を誇る瀬戸大橋。
 写真は最も香川県寄りに連なる2本の吊橋、南備讃瀬戸大橋(右側)と北備讃瀬戸大橋(左側)である。

 こうして眺めるとさほど大きさを感じないが、画像右手のアンカレジ(橋台)から左手の島(与島)までの距離は約3.4キロ、吊橋を支える4本の主塔の高さは約190m、海面から南備讃瀬戸大橋の橋桁までの高さは65m(満潮時)ある。

 海峡部は全部で6つの橋と3つの高架橋から成っており、南備讃瀬戸大橋−北備讃瀬戸大橋−与島高架橋−与島橋−岩黒島橋−岩黒島高架橋−櫃石島橋−櫃石島高架橋−下津井瀬戸大橋 を総称して「瀬戸大橋」と呼ぶのは、、、、、もはや常識かと思っていたが、意外に知らない人が未だに結構いるようである(^_^;

 詳細は本四道路会社のホームページを参照してください(^^;



<宇多津駅>

 瀬戸大橋開業の半年前の1987年10月、2面4線のホームを持つ立派な高架駅に変身した宇多津駅。
 旧駅は現駅よりやや南よりにあり、数年前まではその面影があったが、現在ではこの周辺もかなり開発が進み、旧駅や旧線は跡形もなくなった。

 岡山〜高松間の快速「マリンライナー」など、瀬戸大橋から高松方面に向かう列車は、バイパス線によって宇多津駅は通過するけどホームは通過しないと言う不思議な配線となっている。




 番の州の南西、宇多津駅の北東に展開する、デルタ線。

 左が宇多津方で、右が高松方。上方(奥側)に伸びるのが本四備讃線の岡山側。中央に大束川の河口。
 短絡線は大束川の東側河岸に沿って予讃線高松方と本四備讃線をショートカットする。

 各方面相互間に向かう列車が平面交差とならないように(必ず立体交差するように)配線されている。

 上画像は、右手高松方から現れた「マリンライナー」が、ちょうど分岐器を通過して短絡線に入ったところ。


※2008年10月29日撮影



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