JR西日本 アーバンネットワーク


 JR西日本では民営化後、同社一番のドル箱でもある、大阪を中心とした関西都市圏のJR路線網を「アーバンネットワーク」と名付け、特にそれまで平行民鉄の後塵を拝していた、東海道・山陽本線の京都〜大阪〜神戸〜姫路間を中心に積極策を展開。
 他のJR各社が民営化後初の新型車として特急型車両を製作したのに対して、JR西日本では京阪神新快速用の221系近郊電車を登場させたことからも、同社のアーバンネットワークに対する期待と意気込みのほどが解る。

 東海道本線 京都〜大阪〜神戸間は平行する対抗民鉄が多くてしかも強豪揃いとあって、戦前から快速運転が実施されていた。古くは流線型のモハ52「流電」に始まり、1970年の大阪万博にあわせて113系電車を使用した「新快速」を登場させ、それを1972年には153系急行形電車に置き換えた。さらに1980年には近郊型としては異色の転換クロス車117系を投入するなどしたが、度重なる運賃値上げのせいもあって旅客は民鉄に流れていった。

 起死回生の切り札として1989年に221系を登場させたのを皮切りに、JR西日本の運賃据え置き策による「逆転現象(一部区間では民鉄の方が高くなった)」や、その後の新車導入を追い風にして、当時6両編成が基本だった新快速は現在は8両に増強の上、運転区間・運転時間帯とも大きく拡大されて、京阪神都市圏輸送の主役にのし上がった。



 丁度221系が登場した1989年当時は私は大阪に住んでおり、初めて乗ったときはそのスピードもさることながら快適性にも感嘆し、こんな快速電車が日本中を走っていたらJRのイメージも一変するのにと思ったモノである。


 現在のアーバンネットワークは221・223系の新快速・快速を中心に、103・201・207系等の普通電車との連携も考慮され、間違いなく国内最高と断言できる都市圏・都市間快速サービスが提供されている。
 そのサービスの素晴らしさは、この10年間の大阪都市圏の鉄道旅客輸送量が、他の民鉄5社合計は10%程度減少しているのに対してJRは20%以上の増加となっているという事実が証明している。


 私は昔(1988年〜91年)大阪に住んでいたので当時との違いを身をもって経験しているわけだが、12年前の5月に乗った、朝8時半大阪始発の117系姫路行き新快速は気の毒なほどにガラガラで、途中で降り立った明石駅のホームも閑古鳥が鳴いていたし、大阪駅も平日の昼間は人もまばらになる時さえあった。
 それが今はどの駅も人が一杯で、新快速などは大阪や京都でも1本前の列車から並んで待っていないと座れないほどの人気ぶりで、個人的には日中の全新快速の12両化を望みたいぐらいである。




 増えてきたので、撮影時期・撮影場所ごとに分けました。
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 なお、何処にどんな車両が載っているかは、下記参照。

東海道本線 神崎川橋梁
(撮影:1991年 7月)
EF65+24系 寝台特急「彗星」
EF65+14系 寝台特急「あかつき」
EF65+24系 寝台特急「なは」
221系 快速 野洲行
205系 各駅停車 西明石行
東海道本線 新大阪駅
(撮影:1999年12月18日)
223系 2000番台 新快速 姫路行
207系 各駅停車 西明石行
201系 区間快速 新三田行
東海道本線 岸辺〜千里丘
(撮影:2000年 8月28日/ 9月 1日)
681系 特急「サンダーバード24号」
281系 特急「はるか28号」
 +221系 快速 網干行
  +HOT7000系 特急「スーパーはくと7号」
221系 快速 米原行
201系 各駅停車 高槻行
 +223系2000番台 新快速 長浜行
東海道本線 山崎駅付近
(撮影:2000年 9月 9日)
485系 特急「スーパー雷鳥25号」
223系1000番台 新快速 姫路行
223系2000番台 新快速 姫路行
201系 各駅停車 京都行
 +221系 快速 網干行