<HISTORY>
1988年4月10日のダイヤ改正でそれまでの「南風」のあとを継ぐ形で登場。キハ181系主体で、高松〜中村間下り2本/上り1本、高松〜高知間下り1本/上り2本の3往復が設定された。
当初よりエル特急指定であった。
列車番号は改正前の「南風」の番号を踏襲し、31D〜 を名乗った。
1989年3月11日改正で2000系試作車 TSEによる季節列車が高松〜高知間に1往復登場。
1989年7月22日改正で高松〜高知間急行「土佐」格上げにより1往復増発。
高松〜中村間下り2本/上り1本、高松〜高知間下り2本/上り3本の、合わせて4往復(季節列車を除く)となった。
1990年11月ダイヤ改正に先立ち、9月に先行投入された2000系量産車が旧HMを掲出して一部列車に充当された
JR四国発行オレンジカードより引用
1990年11月21日改正で高松〜高知・中村間各3往復の計6往復体制に増強された。このうち4往復がキハ185系、残る2往復がキハ181系であった。
またヘッドマークについて、赤地に四万十川をイメージしたデザインのモノに変更されている。
しまんと1号 (左側は「南風2号」)
土讃線 讃岐財田駅
1991年1月2日
しまんと2号
予讃線 高松駅
1991年7月24日
4特急揃い踏みの貴重なシーン
左から、181系「いしづち4号」/2000系「南風4号」/2000系「しおかぜ3号」/181系「しまんと5号」
予讃線 多度津駅
1991年7月24日
しまんと7号
予讃線 高松駅
1991年7月29日
しまんと5号
予讃線 坂出〜宇多津間
1991年9月
しまんと7号(左)/南 風8号(右)
土讃線 塩入駅
1991年9月
1991年11月21日改正では、1往復が増発された一方で1往復が高知〜中村間系統分割されて「あしずり」化された。
結果、高松〜高知間5往復/高松〜中村間2往復の合わせて7往復となるとともに、今改正で増備された2000系が投入され、高松〜高知・中村間の各1往復を除いた全列車がこれに置き換えられた。
なお、2000系列車の内の高松〜高知間1往復はモノクラス編成であった。
2000系以外の2往復は、高松〜高知間1往復が「うずしお」間合い運用のキハ185系モノクラス編成、高松〜中村間1往復が「あしずり」用の車両送り込みを兼ねたキハ181系であった。
またこの改正では、2000系を使用した上り1本について、高知〜高松間の所要時間が1時間59分に設定され、史上初めて同区間2時間未満到達の列車が登場した。
ちなみにこの列車は1993年3月改正では1時間54分とさらにスピードアップした。
珍しい下り向き先頭車三重連&4両全車先頭車の編成
本来モノクラス編成の列車だが、年末年始ということで2000形を増結している
しまんと7号
1992年1月1日
予讃線 国分〜讃岐府中間
多度津駅に「しおかぜ12号(右)」と同時到着
しまんと8号(左)
1992年1月2日
予讃線 多度津駅
1992年7月23日改正では、「しおかぜ」運用を離脱した2000系TSEが運用に加わり、高松〜高知間に1往復設定されていたモノクラス編成の運用に充当された。
なお、最速の高知〜高松間2時間未満列車はTSEが充当されるようになった。
この当時存在した、キハ185系所定3両モノクラス編成
しまんと2号(左
土讃線 讃岐財田駅
1992年8月26日
しまんと2号(左)/しまんと3号(右)
土讃線 讃岐財田駅
1992年8月26日
年末年始で5両に増結された「しまんと」
しまんと8号
土讃線 讃岐財田駅
1993年1月1日
しまんと7号
予讃線 讃岐塩屋〜多度津間
1993年1月2日
4両に増結されたキハ185系モノクラス編成
キハ185形が下り向きで3両繋がっているのが珍しい
しまんと2号
土讃線 讃岐財田駅
1993年1月3日
所定3両に2150形を増結した4連で運転される「しまんと」
この日は3号と5号の2本続けてこの編成であった
しまんと3号
土讃線 讃岐財田駅
1993年1月3日 |
しまんと5号
土讃線 讃岐財田駅
1993年1月3日 |
しまんと6号(左)/しまんと5号(右)
土讃線 讃岐財田駅
1993年1月3日
高知駅で並んだ、2000形と2150形の「しまんと」と、キハ181系の「あしずり」
土讃線 高知駅
1993年2月14日
1993年3月18日改正では、全列車が2000系に統一されたことから運転系統や時間帯の見直しが行われ、高松〜高知間下り5本/上り4本、高松〜中村間下り2本/上り3本の7往復の運転となった。このうちの4往復がグリーン車を連結していた。
また、今改正で列車番号が変更となり、従来の31D〜 を「南風」に譲り、逆に従来「南風」が名乗っていた2001D〜 が付与された。
TSE3両編成の「しまんと」
しまんと7号
予讃線 香西〜鬼無間
1993年5月
1993年10月1日改正で、1往復がグリーン車付き編成からモノクラス編成に変更された。
当該列車の内の下り列車については高知で系統が分割され、高知〜中村間が「あしずり」化された。ちなみに、この列車はモノクラス編成で高知到着後に先頭に2000形を連結し、そのまま「あしずり」になるという変わった列車であった。
結果、高松〜高知間下り6本/上り4本、高松〜中村間下り1本/上り3本の運転となった。
1994年12月3日改正では、さらに上り1本が高知で系統分割されて末端区間が「あしずり」化され、高松〜高知間下り6本/上り5本、高松〜中村間下り1本/上り2本の運転となった。
旧塗装のN2458を繋いだ2両編成
しまんと6号
土讃線 高知駅
1996年9月9日
TSE編成を上り方から見る
しまんと8号
土讃線 高知駅
1996年9月9日
3両目にN2458を連結した4両編成
しまんと1号
土讃線 豊永駅
1997年6月8日
1997年10月1日に土佐くろしお鉄道・中村〜宿毛間の開業に伴って、中村発着列車の内の上り1本が宿毛まで延長された。
これにより、高松〜高知間下り6本/上り4本、高松〜中村間下り1本/上り2本、高松〜宿毛間上り1本の運転となった。
1997年11月29日改正では9往復に増発された。スジの立て替えや「南風」「あしずり」との共通運用によって運転系統は変則的となり、高松〜宿毛間下り1本/上り2本、高松〜中村間上りのみ1本、高松〜高知間下り8本/上り6本となる。この内の3往復にグリーン車が連結された。
また、このときから「エル特急」の呼称をやめている。
なお、この改正では高松〜高知間2時間未満到達の列車が消滅してしまった。
1998年3月14日改正では「南風」増発を受けてダイヤ等の見直しが行われ、全体の9往復はそのままに、高松〜宿毛間1往復、高松〜中村間1往復、高松〜高知間7往復の体制となった。
「南風」との併結列車が2往復登場しているが、グリーン車連結列車は3往復で変わらない。
大変珍しい、2001形と旧塗装2424形の2両編成
本来は2001形+2101形の2連が所定であった
しまんと9号
土讃線 大杉駅
1998年9月15日
1998年10月3日改正では系統立て替えが行われ、全体の本数は9往復のままで、「南風」との併結列車が3往復に増えるとともに、高松〜宿毛間1往復、高松〜中村間上りのみ1本、高松〜高知間下り8本/上り7本の運行となった。
なお、グリーン車連結列車は朝の下りと上り最終の1往復のみとなった。
「南風」と併結の6両編成
この頃はまだ土讃線ではN2000先頭車は珍しかった
しまんと10号(前2両:後部4両は「南風16号」)
土讃線 黒川〜讃岐財田間
1999年2月10日
しまんと7号
予讃線 国分〜讃岐府中間
1999年2月11日
排気ガスを吹き上げ、車体を振りながら勾配を駆け登る
しまんと8号(前部2両)
土讃線 箸蔵〜佃間
1999年3月11日
1999年3月13日改正で「南風」との併結を解消、併結していた高松〜高知間の3往復は廃止され、実質減便となった。
結果、高松〜宿毛間1往復、高松〜中村間上りのみ1本、高松〜高知間下り5本/上り4本の合わせて6往復体制となった。グリーン車連結列車は1往復で変わらず。
車両面では、TSEが戦列を離れて「うずしお」運用に転用された。
土讃線復旧記念ステッカーをから衣替えした2000系ステッカーを貼った「しまんと」(右)
しまんと11号(右)
予讃線 高松駅
2000年2月1日
左は、いしづち23号
2000年3月11日改正ではさらに削減され、高知〜高松間の上り1本が廃止されるとともに、高松〜高知間の下り1本が多度津〜高知間「南風」との併結となった。
これにより、高松〜宿毛間1往復、高松〜中村間上りのみ1本、高松〜高知間下り5本/上り3本の、下り6本/上り5本となった。グリーン車連結列車は1往復。
しまんと9号
土讃線 三縄駅
2000年11月3日
しまんと6号
予讃線 坂出〜宇多津間
2000年11月4日
ステッカーは2000年一杯で剥がされた
しまんと9号
土讃線 琴平〜塩入間
2001年1月2日
2001年3月3日改正では、全体の本数に変化はないが、一部列車について運転時間帯の見直しが行われたほか、「南風」が2往復増発されたのを受けて、「南風」との併結列車が下り3本/上り2本に増えた。
宿毛事故で廃車となった2008形を連結した「しまんと」
しまんと10号
予讃線 高松駅
2002年3月23日
高松への回送車輌を連結し、闇に紛れて堂々8両編成で走行する「しまんと」
全車営業扱いで、2003年10月改正まで存在した
しまんと10号
予讃線 多度津駅
2002年9月20日
「南風」との併結で宇多津に到着
併結でも4両のミニ編成
しまんと4号(前2両」(+「南風6号(後2両)」)
予讃線 宇多津駅
2003年3月30日
2003年10月1日改正では下り1本が廃止されて5往復に減少。
高松〜宿毛間の1往復と、高松〜高知間の下り1本のみが全区間単独運転となり、高松〜高知間の下り3本と上り4本が、宇多津〜高知間「南風」と併結となる。
グリーン車が連結される列車もさらに減り、宿毛直通の1往復のみとなった。
GWで4両に増結された「南風」と併結の美しい7両編成
しまんと4号(前側3両:後部は「南風20号」)
土讃線 塩入〜黒川間
2005年5月3日
土讃線ではちょっと珍しい、綺麗なオールN2000系の5両編成
南風9号(前3両)+しまんと7号(後2両)
土讃線 高知駅
2005年10月1日
しまんと4号(前側3両:後部は「南風20号」)
土讃線 黒川〜讃岐財田間
2006年1月28日
しまんと4号(前側3両:後部は「南風20号」)
土讃線 讃岐財田駅
2007年3月10日
2007年3月18日の時刻修正で、下り1本が中村〜宿毛間廃止された。
結果、高松〜高知間4往復、高松〜中村間下り1本、高松〜宿毛間上り1本となり、高知発着列車については下り1本を除いた全てが「南風」との併結となった。
しまんと2号
予讃線 八十場〜坂出間
2007年11月11日
排気ガスを夕日に煌めかせて勾配を駈けのぼる
しまんと4号(前側3両)
土讃線 塩入〜黒川間
2007年11月17日
2008年3月15日改正では、一部列車の運転時間帯がシフトされ、基本的に昼間高松まで運転する列車が無くなった。
下り高松発は6〜8時台に3本と16/20時台に各1本、上りに至っては高松着9時台のあとは、17時以降に4本がまとまって設定されている。
このうち、高松〜宿毛間の上り1本と高松〜中村間の下り1本、それに高松〜高知間の下り1本を除いた全てが、宇多津〜多度津間で「南風」との併結となる。
2011年3月12日改正では、上り8号が廃止されて代わりに上りの始発1番列車が2号として増発され、運転時間帯の偏りが多少是正された。
結果、高松〜高知間に4往復、高松〜中村間下り1本、高松〜宿毛間上り1本の合わせて5往復となった。
2012年3月17日改正では、上り1本の運転時間帯が2時間後方にシフトされ、運転時間帯がさらに偏った。
また、下り中村行きと上り宿毛始発が高知で系統分割されたことから、5往復全てが高松〜高知間の運転となり、列車名の元となった四万十川を渡らなくなった。
2013年3月16日改正では、下り最終の9号の「南風」との併結駅が、宇多津から多度津に変更された。
その他の運転系統については、変更はない。
2014年3月15日改正では、下り始発1号が「あしずり3号」との系統統合により中村行きに変更となった。
結果、高松〜中村間に下り1本と、高松〜高知間に下り4本/上り5本の、合計5往復となっている。
このうち下り2本/上り3本が宇多津〜高知間で、また下り1本が多度津〜高知間で、いずれも「南風」との併結となる。
グリーン車が連結されるのは、従来通り1号と10号の1往復のみとなっている。
2016年3月26日改正では、夕方の下り1本の運転時刻が繰り下げられ、高松地区の帰宅列車として利用可能な時間帯にシフトされた。
これに合わせて、「南風」との併結場所が宇多津から多度津に変更となった。
結果、高松〜中村間に下り1本と、高松〜高知間に下り4本/上り5本の、合計5往復というのは変わらないが、「南風」との併結となる区間と本数が、宇多津〜高知間併結が下り1本/上り3本、多度津〜高知間併結が下り2本となった。
キハ185系復活国鉄色車で運転された「代走しまんと」
(2枚とも)
しまんと7号
予讃線 高松駅
2017年5月21日
2018〜2019年の年末年始「南風」「しまんと」分離運転で登場した2600系の「代走しまんと」
高松では同じく代走の8600系「いしづち」と並んだ
しまんと7号
予讃線 高松駅
2019年1月5日
大学入試に伴う「しおかぜ」「いしづち」分離運転に際して、2600系による
「代走いしづち」が初登場し、高松駅ではN2000系「しまんと」との並びも実現した
しまんと7号(左:右は「いしづち23号」)
予讃線 高松駅
2019年2月25日
2019年3月16日改正では、上り最終の10号が「あしずり」と系統統合する形で宿毛〜高松間の運転に変更され、7年ぶりに四万十川を渡る「しまんと」が復活した。
結果、合計5往復に変更は無いが、高松〜宿毛間上り1本、高松〜中村間下り1本、高松〜高知間4往復という体制となった。
グリーン車を連結する列車や、「南風」との分割併合列車および区間については、変更はない。
2019年9月3日から27日までの平日に、また同28日からは毎日定期運用として「しまんと1/10号」の1往復に新型2700系気動車が充当開始された。
従来、当該列車は「しまんと」の中で唯一往復グリーン車が連結されている列車であったが、2700系ではモノクラス編成となったため、「しまんと」からグリーン車の連結される列車が消滅した。
これにより、高松〜宿毛間上り1本と高松〜中村間下り1本が2700系、高松〜高知間4往復が2000系という体制となった。
2020年3月14日改正では、特に変更は無い。
しまんと6号(手前2両:後部3両は「南風24号」)
土讃線 高知駅
2020年5月13日
2020年7月18日より、2700系増備車の導入により「南風」の大半が同車に置き換えられたことに伴い、同列車と併結となる昼間の下り1本と、朝の単独運転の上り1本が新たに2700系化された。
結果、高松〜宿毛間に2700系で上り1本、高松〜中村間に2700系で下り1本、高松〜高知間に2700系1往復と2000系3往復という陣容となった。
編成についてはグリーン車の連結が廃止され、全てモノクラス編成での運転となった。
しまんと7号
予讃線 高松駅
2020年7月20日
2021年3月13日改正では、全列車が27000系モノクラス2両編成に統一された。
運転系統および運転時刻は従来通りで変更はなく、高松〜宿毛間に2700系で上り1本、高松〜中村間に2700系で下り1本、高松〜高知間に2700系1往復と2000系3往復という陣容となっており、「南風」との併結列車は3往復で分割併合場所についても変更はない。
しまんと6号
予讃線 八十場〜坂出間
2021年6月14日
年末年始の増結措置により「キロハ」が連結された「しまんと」
しまんと10号
土讃線 琴平駅
2022年1月2日
2022年3月12日改正では、「南風」と併結となる夕刻〜夜間時間帯の1往復が廃止されたほか、上り最終の8号(改正前の10号)が高知で系統分割されて高知始発となった。
結果、高松〜中村間に下り1本、高松〜高知間に下り3本/上り4本の、合計4往復体制となり、宿毛直通の”四万十川を渡る「しまんと」”が消滅した。
このうち下り1本/上り2本が宇多津〜高知間で、また下り1本が多度津〜高知間で、いずれも「南風」との併結となる。
2022年のお盆シーズンは、2700系が全て「南風」「うずしお」運用に回されたため、土讃線区間を運転する「しまんと」は2000系が代走した。
なお「あしずり」も全て2000系代走となったことから車両が不足し、松山運転所から4両を借り受けて運行された。
下の2枚の画像も、2155形以外は全て全て松山運転所からの借り受け車で、このうち2105形はサイクルルーム付きの車両であり、サイクルルーム付き車両の「しまんと」運用は初のケースと思われる。
しまんと8号
土讃線 琴平駅
2022年8月10日 |
しまんと8号(2105形)
土讃線 琴平駅
2022年8月10日 |
しまんと5号
土讃線 讃岐財田駅
2022年8月16日 |
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通常「南風」との併結列車は併結運転を中止し、多度津および宇多津までの区間運転となったが、代走には一部8600系が使用され、極めて珍しいケースとなった。
なお、設定器には「しまんと」の登録が無いため、LEDは「特急」表示であった。
(3枚全て)
しまんと7号
予讃線 高松駅
2022年8月13日 |
年末年始の「南風」増結措置のため、全列車が2700系以外の車種で代走となった「しまんと」
なお、N2000系は松山運転所からの借り入れ車である
代走 しまんと7号(多度津行)
予讃線 高松駅
2022年12月29日 |
しまんと8号
土讃線 琴平駅
2022年12月29日 |
2023年3月18日改正では、特に変更はない。
本来2700系が充当される列車であるが、臨時の運用変更により
「らんまん」ラッピングの2000系が代走した「しまんと」
しまんと5号
土讃線 讃岐財田駅
2023年5月12日
2024年3月16日改正では、上り最終の8号が「あしずり」を統合して宿毛始発に変更となったことから、”四万十川を渡る「しまんと」”が2年ぶりに復活した。
この結果、高松〜中村間に下り1本、高松〜高知間に3往復、高松〜宿毛間に上り1本の、合計4往復が全て2700系のモノクラス編成で運転されている。
このうち下り1本/上り2本が宇多津〜高知間で、また下り1本が多度津〜高知間で、いずれも「南風」との併結となるのは、従来通り。
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