大杉駅 (土讃線)
駅番号:D32

住所高知県長岡郡大豊町中村大王
開業日1932年12月20日
電略オキ
標高250m
乗降客数 (1989年)300人
(1999年)202人
形態島式1面2線
主な設備




 大豊町の中心駅である大杉駅。

 近代的な駅舎の多い香川県から清楚な駅舎の多い徳島県に入り、そして高知県にはいると今度は木造の駅舎がやたらと目立つ。
 全面積の8割以上を山地が占める高知県は全国有数の木材の産地。その木材をふんだんに使った個性的な駅舎が高知県には多い。それらを1駅づつ見て回るだけでも結構楽しい。

 旧大杉駅は木造白壁屋根瓦の実に味のある駅舎であったが、2004年1月2日の夜、待合室から出火した不審火(煙草の不始末らしい)によって全焼してしまった。
 その後1年ほどは、向かって右側の建設会社のプレハブ小屋で切符を販売していたが、地元の一部費用負担により、2005年3月になってようやく再建され、一転して山小屋風の駅舎に生まれ変わって、同月12日に落成式が行われた。

 なお、駅舎内には乗客用のトイレは無く、隣接するコンクリ造りの官舎に設置されている。


 かつては一部の急行列車までが停車していたが、現在は一部の特急列車も停車する。


 駅名の元となった天然記念物の大杉は、駅から南に約1kmのところにある。


 ホームは島式1面2線。
 他に保線用の留置側線が1本あるが、実はこれが正式には「1番線」。



 「1番線」には元の貨物扱い所と思われるホーム跡が残る。


 高知方に残る、給水塔跡と思われる円形の基礎と、不明な施設跡。

 上り方場内。

 一線スルー未対応で、出発信号機は中央の2番線の分のみが建っている。

 下り方場内。
 現在は1番線の出発信号は存在せず、2/3番線分のみがある。

 駅を出るとすぐに大杉トンネルに入る。

 下り方には行き止まりの側線も1本ある。

 構内の中程に87kmのキロポストがある。

 ホームに建つ名所案内。


 観光標柱も立っている。

 駅名標。

 大豊町の地域振興施設も兼ねている新大杉駅は「とまレール大杉」と名付けられて、駅に入口にもその看板(?)がある。


 改札口側の様子。

旧駅舎と火災直後の様子

 全焼する前の旧駅舎。


※1997年6月8日撮影

 焼け落ちた駅舎。


※2004年1月4日撮影:以下同じ

 内部は悲惨な状況・・・・

 再建までの間使用していた臨時出札口。



 ホームに「行灯式」の駅名票が残っていた頃。


※1999年5月1日撮影


 ホームの嵩上げは段階的に行われ、現在は4両分の長さがあるが、この当時は3両分の長さであった。

 この当時の駅名標は、自駅ふりがなが明朝体となる、初代の中でも最初期の様式。


※1997年6月8日撮影



〜旧線跡(大杉駅〜第4穴内川橋梁)

 駅のすぐ南に口を開けている大杉トンネル(2583m)は、1973年2月26日に開通。
 旧線は穴内川に沿ったルートを通り、大杉トンネル入口の右手に、今も旧線の路盤が残る。


※2016年11月16日撮影:以下全て同じ

 旧線は大杉中央病院の所から舗装道路に変わり、その道が同病院への唯一のアクセス車道となっている。

 単線線路の転用のため道幅は狭く、センターラインは無い。

 その先で穴内川をガーター橋で渡る。
 道路橋となった今でも、かつてのデッキガーターが使われている。

 橋上での自動車同士のすれ違いは不可能。

 その先は旧国道32号線沿いに未舗装の路盤跡が残るのみであるが、その一部を大豊森林組合が事業所として使用している。

 画像の倉庫の屋根は、鉄道のシェルターをそのまま転用した物と思われるが、詳細未確認。


 その先は再び未舗装の路盤跡が続いたあと、再びガーター橋で穴内川を渡る。

 その鉄橋の大杉側には、既に数字の読めなくなったキロポストと特徴的な鉄道電柱が残る。

 鉄橋を渡った先あるシェルター。

 その先さらに進んだところで、現在線の第4穴内川橋梁のあたりに合流する。





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